耐震診断などに興味を持つと、道路沿いの建物の耐震指標値(耐震診断をすると結果で表される数値)がどれくらいなんだろうかと気になるのです。
数日前、近所の道路を歩いていると外観からして耐震性がかなりヤバいのではないかという建物を見つけました。一軒家の住宅でしょう。
木材で作られたと思われるドアや建具は古びて、設置されてる住居表示板は剝がれかけ、手前には自転車などが置かれていて草木も生い茂っているのです。恐らく、住人はいないのではないでしょうか。
Googleマップではストリートビューで建物の外観や、上空を撮影したところも確認できるのですが、その住宅の屋根が一部なくなっていたのです。
建物の中に落下したのかもしれませんね…。耐震どころではないでしょう。
横を通っているだけでは屋根瓦の欠落はわかりませんが、この建物を見たことがきっかけで、空き家が放置されるとどうなるかを調べていたのです。
当該建物が空き家なのか住人がいるのかはわかりませんが、外観の状態から勝手に判断してしまいまして…。
空き家のほうが劣化速度が早い
家は住人がいることでメンテナンスが行われますが、空き家だと定期的な訪問でメンテナンスしなければ劣化するというのです。
「人が住んでいない家は傷むのが早い」と聞きますよね。
長期間人の出入りがないと掃除も行われないのですが、建物のドアや窓も締め切られることにより換気されていない状態となり、木造住宅の柱や梁に使われている木材に湿気やカビ類が溜まって劣化速度が早まるといわれています。
この状態で長年放置されると建物が傾いたり、外壁が剥がれて内部がむき出しになったり、最悪の場合は倒壊する可能性もあります。
特定空き家
ネットサーフィンで「特定空き家」を知ったのですが、空き家特措法(空家等対策の推進に関する特別措置法)で次の4つが定義されています。
- 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
- 著しく衛生上有害となるおそれのある状態
- 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態
- その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
自治体から「特定空き家」に指定されるとその家の所有者に対して修繕などの命令が複数回出されるのですが、従わなかった場合、最終手段として自治体側がその建物を強制的に解体するなどの「行政代執行」が行われます。この執行にかかった費用は所有者に請求されてしまいます。
家ではありませんが滋賀県野洲市の分譲マンション「美和コーポB棟」が倒壊寸前の状態となり、最終的に行政代執行となった事例はよくニュースに上がっていました。
空き家特措法は2015年に制定された比較的新しい法律で、美和コーポB棟もこの法律に基づく「特定空き家」に指定された後に解体されたのですが、そこまでに至った数は少ないといわれています。
特定空き家に指定されると所有者にかかる金銭リスクが高く、これは回避すべきことでしょう。
終わりに
屋根の一部がないなど倒壊しかかっている近所の家において以前の住人の状況はわかりませんが、自分が子どもの頃に住んでいた家は大丈夫なのだろうかと、ふと思いました。
その家では今、祖父が一人暮らしをしているのですが、もう80代半ばに差し掛かろうとしています。
今は祖父が住んでいてメンテナンスもされているから問題ないのですが、もし、祖父が亡くなってから人の出入りがないということになればと考えると…。自分や同居家族も他人ごとではありません。
家を売る、リノベーションして新たな活用法を見出す、解体して更地にするなど「特定空き家」指定を回避できる手段はいくつもあります。この機会に考えさせられました。

